激闘の後に



11日間に及ぶパリーグプレーオフ、優勝したのは西武ライオンズでした。
今更ながら今更過ぎるのですが、俺個人としては99年我々に3完封浴びせやがったダイエーに4連勝するのも悪くないなと思っていたのですが、88年、落合博満を獲得して2年目の星野仙一監督に立ちふさがった黄金時代真っ盛りの西武。これも因縁という奴か。ちなみに88年はうちのクラスの奴なら皆知っている近鉄10.19があった年。(俺が13分55秒にわたるプレゼンをしたため)
近鉄川崎球場で行なわれたダブルヘッダー2連戦にて連勝すれば優勝だった。第1戦、愛甲猛のツーランでリードされた近鉄だが、その後代打村上の同点タイムリー、9回鈴木のヒットで本塁を狙った佐藤が三本間封死。同点引き分けで近鉄優勝ならずかと思われた9回2死同点期。代打梨田がセンター前ヒットを放ち、二塁に残っていた鈴木がキャッチャーのミットを体を捻らせながらセーフ。そのままエース阿波野が9回裏を抑えて帽子を叩きつけてゲームセット。・・・と、10.19になるとクソ激烈長文になってしまいますので、それはまた6日後に…ともかく、近鉄が優勝できなかったことで西武が優勝した。優勝決定から日本シリーズ開幕まで3日しかなく、ギリギリの高いモチベーションを保ち続けられた西武ライオンズは、そのまま中日を4勝1敗で退けた。
その時の4番打者が今の落合博満。因縁を感じるねぇ。で、今年の中日×西武の日本シリーズの展望でも考えてみる。
西武はなんといってもクリーンアップの破壊力!フェルナンデス、カブレラ、和田の一発は間違いなく中日のクリーンアップよりも怖い。でも、そんなことを言ったら巨人、横浜、ヤクルトだって中日のクリーンアップよりも怖かった。年間本塁打記録を更新した巨人にも「守りの野球」で勝っている。堅い守備は短期決戦のような短い舞台でも水物の破壊力と違って安定した強さを見せてくれるだろう。
問題は投手力。12球団1の投手力を持つ中日ドラゴンズと、松坂、帆足、張のほかは結構不安な西武。これに関しては心配していない。投手陣という奴は5戦6戦総合してくれば最初悪くてもまとまってくれると信じている。
打撃陣は西武に比べて一発の無い打線の中日だが、得点圏打率リーグナンバー1の打線が、西武の投手陣から効率よく点を取ってくれるはず。立浪、アレックス、谷繁のクリーンアップも決して怖くないわけではない。勝負強いバッティングは、パリーグには無い「攻撃の上手いチーム」として怖い打線になるはず。
最後にDH制。ありで西武は攻撃力はそのまま、中日は攻撃力アップ。なしで西武は攻撃力ダウン、中日はそのまま。これはいつの日本シリーズでも変わる事は無いのだが、去年阪神はDH制を弄繰り回しすぎて上手く攻撃できなかった。シーズンそのままの闘い方の上で、攻撃力アップを望んでいる落合監督はおそらくDHを上手く使ってくれると思う。代打本塁打10本(セリーグ最多)を誇る中日代打陣、ここで真価を発揮してくれるはず。

…とまぁこのように中日ファンで中日びいきになってしまうのはしょうがないのだが、いろんな点から見て中日有利ということだ。ということはエース杉下を擁して勝った54年の西鉄ライオンズ戦から50年の今年、日本一の達成率は高い!と読む。