天空の城ラピュタ



俺が観た全映画リストを作ってて、「そういや宮崎作品、もうすぐハウル公開だし観ておくかな」と思い返したのでさくっと観てみることにしました。っていうか「火垂るの墓」以外は観たの随分前だったんで(千と千尋は3年前、もののけも7年前)しっかり評価するために借りて観てましたよ。


最初に謝らせてください。
あたし、やっぱり偏見でアニメを評価してました!これは凄いよ!!面白い!こう、舞台がでかいから壮大な冒険をしてる気分になれるじゃない?実際空の中にある城に突っ込むなんて根っこは子供のおいらの冒険心をくすぐるというか。なんかねぇ、良くも悪くも今のアニメのクソさが分かったというか。端的に言うとやっぱり俺が子供の頃のアニメ感をよく出しているというか。アニメ嫌いのおいらでも、ファーストガンダムは高く評価してますし、たま〜にルパンの再放送とかやってたら楽しく観てますし。でも今のアニメはおいらにはダメです。やっぱり。最近のアニメで面白かったのって随分前のマスターキートンが最後かな。ま、今のアニメを云々言ってもしょうがないので、この傑作のレビューを書くことにしましょう。
これねぇ、何が魅力かって、久石譲の音楽。海賊(海が舞台じゃないのになぜ海賊なのだろう)の音楽、ラピュタ到着時の音楽、極めつけはテーマソングの「君をのせて」ですよ。映画にあった音楽で、しかも心躍らせる音楽というと最近ではあんまり感覚として無かったので、新鮮な感じ。っていうか、心に響くサウンド。前作前々作と宮崎作品観てもこんな感じじゃなかった気がするのに・・・やっぱラピュタサウンドが特別なのか。
で、肝心の作品ですが、これはなんていうのかな、あんまり退屈するポイントが無いのがずっとだれずに面白く観れたポイントかも知れません。最初にビジュアル面とかで見せ場を持ってきて、後半変なストーリーを垂れ流す映画は評価が概して低くなるのに比べたら凄いことだと思います。基本的に追われてるところから始まって、ずっと物語が動いてる感じ。人によっては例えば戦闘シーンが長く続いた時にその戦闘シーンに飽きたら普通のシーンを待っちゃう場合もあると思うけど、この映画は戦闘シーンに飽きが無いし、そのまま物語の核心の城に到達して最後感動して終わる。構成からして完璧だ。
こういう映画を作れるのになんで「千と千尋〜」を雑に作ってしまったのかよくわからんね。興行収入は凄かったかも知らんけど、あんだけいろんな人が絶賛してたからいい映画なのかも知らんけど、俺の中での評価はラピュタが断然上ですよ。「千と千尋」は作りこんであるストーリーとも思えないし、とりあえず非日常の世界を書いてるのはどちらも一緒だけど、舞台が日本じゃね・・・
とにかく、これは大満足です。ある意味で「完成された作品」を観た気がします。ハウルがこれを超えるかと言ったら微妙そうです。それほどこれは完成されてます。シーンシーンでのいい場面は書ききれないくらい一杯あるし、純粋に泣けたし。
ハウル楽しみになってきたなぁ。早く観たいぞ。