地獄絵図



まさに壮絶、というより他の無い、残業パレードがやってきた。
究極と言って差し支えない。究極過ぎて目も当てられない。生きてる時間ずっと労働。そう、徹夜と呼ばれるシステム人間の労働の最終携帯だ。
23時、誰もいなくなるころなのに4人の侍が燦然と戸締りの忘れたオフィスに残っていた。
「おい!それはクールビズすぎるぞ!」
「いいじゃん。暑いし」
とスーツを脱いでTシャツで働く人もいれば、
「お前なんだそのネクタイの巻き方は!」
クールビズの次はこれが来ますよ!」
とマフラーのようにネクタイを扱う新人サラリーマンがほざく。
仕事がオワラナス・・・と呟きながら、一人、また一人と壊れていくその様はまさに地獄と呼ぶに相応しい労働基準法へのアンチテーゼ!
「お前のテスト、手伝ってやるよ」
「マジっすか、お願いします」
「なにこのテスト、計算機どこ」
「6500-4500くらい、暗算ですって!」
「2000か、合ってるから○・・・と」
「プログラム動かしてその結果出てから○つけましょうよ!あははははははは!!」
「暑くてやってらんねー!」
「扇風機付けます?」
「もう付いてる。強で」
「もうダメ、寝る!寝る!」
「6時になったら起こしますねぇ」
という感じで地獄は展開され、7時ごろ俺は1時間ほど仮眠を許されたのでオフィスに雑魚寝をかまし、次の日が始まった・・・。