怖すぎるよ、ベイベィ



異常に怖い体験をした。
夜20時頃、インターホンの音がした。国勢調査もめんどくさくてぶっちぎっていたし、新聞も俺の在宅時間と時間が合わないため、そのどちらかだろうと思って備え付けの電話を取らずに玄関のドアの覗き穴を覗いた。
俺も3年間人んちの玄関に立っていた男。外から覗き穴をじっと見てると、中の人が居る気配ってものすごく分かるのよ。影が動くから。夜だったら中で電気ついてるとかもわかる。そうでなくても、globeを大音量で聴いてて、外から見える窓にはこうこうと灯りが付いてる。在宅してることは明白だ。
で、ちょっと覗いてみると、何やら男2人。新聞の集金ではなさそうだし、国勢調査のおばちゃんでもない。宗教の勧誘か?ここで迂闊に出て、時間を使う必要が無い。鍵を閉めることを忘れていたので、わざと外に聞こえるようにガチャンと閉めた。覗き穴で俺が覗いてるのは外の二人にはもう分かっただろうし、中から鍵を閉めたらもう中に人が居ることは100%既成事実だ。
そういう「俺はピンポンも聞こえたしあんたらの顔も見た。だけどドアは開けないし、会わないし、話もしないよ」というアピールを外の二人にしてあげたつもりだった。でも外から反応は無かったので、また部屋に戻って漫画の続きを読もうとしたその時!!
・・・おもくそ部屋のドアをノックしやがった。なんだよ、怖いじゃねーか。部屋に置いてある模造刀をシャキンと取り出し、相手の出方を待つ。もう一回インターホンが鳴る。当然反応しない。
ちょっとだけ緊迫した空気が流れる。だけど、足音が聞こえたのでそのまま立ち去ったのが分かった。ふぅーと一息ついて、部屋の窓の外を見る。見てしまった。



そこには、2人の男達が俺の部屋を見ている姿があったのだよ・・・



慌てて模造刀を引っこ抜いて、アピールをする。なんだ、なんだか知らないが、宗教の勧誘か?新聞配達員がいつまでたっても家に居ない俺にじれて金を払わせにきたのか?それとも謎の組織?そんな奴らに、へタレの俺様を見せるわけにはいかない。狂人であることをアピールだ。一瞬隠れてまた恐る恐る外を見てみる。いない。行ったようだ。
はぁー余計な神経使わせやがって。こんだけ一瞬でゾクっとしたのは中学生でリング読んだとき以来だよ。それこそおびえすぎなのかもしれんが、6時まで眠れんかった。こういうとき、都会に一人暮らしは怖い。女性ならなおさらだろう。いやーマジ久々に背筋が凍る体験をしたよ。