トイレジプシー

/* 食事中は静かに閉じろ */


なんか失った。安心できる場所っつーのかなぁ。
俺の平日の一日の生活は9割方、ほとんど同じことしかしてないのね。
7時間半眠って、バナナ食って会社行くわねぇ。で、仕事して、メシ食う前にバッティングセンターまで歩いて、ローテーションでメシ屋行って、仕事終わって帰ってネットやったり本読んだりしてメシ食って7時間半寝ると。
で、この一日のライフスタイルの中で大事なのが、昼食った後にウンコすること。
「なにがそんなに大事なん?いつでもどこでもウンコすればいいじゃんこのクソメガネ」ってこれ読んだ奴は思ってると思う。
ちげーんだよ。俺はね、社会人になってからかなー。「ウンコしてるって思われたくない病」にかかってるんだ。
小学生みてーなもんかなー。おい、こいつウンコしてんぞ的なね、俺が人に対してすごく軽蔑な気持ちを浮かべると同時に、ウンコしてる俺を皆、軽蔑の目で見るんだろうなーっていう心理学の二段論法による精神レベルの攻撃と防御体勢が出来上がっちゃってるわけよ。
ここでその対象になる人間は、知ってる人限定ね。あのね、さすがに俺も知らない人がウンコするのはまぁ人間だからねぇ的にそんな軽蔑の対象にならないし、知らない人にウンコしてるって思われても別に大丈夫なの。別にそんなの一期一会の人に警戒心抱いてもしょーがねーっぺよ。
あと、家にいる時間にすればいいじゃんとか思った奴に延髄蹴り。なんかしらないけど、昼に出るリズムになってんだぁ。最初に出た、生活のリズムよ。まったく同じ生活しかしてないから、昼にしかしたくならないんだぁ。
だから、会社のシステム屋のフロアでウンコするのはもっての他。あと、仕事中に長い時間トイレ行ったりすると、たとえ別の階に行ったとしても「ああ、大のほうに行ったんだな」って思われる可能性があるからダメ。
メシ後に行くときも、ふつーの店のトイレとかもちょっとヤダし。メシ屋の人たちはある意味ローテーションで行ってるぶん、知り合いの部類に入るわけよ。「あーあのメガネまたしてるよー」とか思われてると思うとね、俺の高貴な精神が崩壊していくのがすごく分かるわけ。

まぁまぁ、こんな感じで幾多もの前提条件を乗り越えて出した結論、それが、「お昼休みにうちの現場のビルの全然関係ないトイレを使う」っていうことだったと。
運用とシステムがいるフロアなんざ知り合いだらけなんだけど、全然それ以外の仕事の人もいて、そういういわゆる安全地帯のフロアがあると。こんなもん使うしかねぇーと。
んで、俺のその毎日の生活のスケジュールに組み込んで、1年くらいそのフロアのトイレをずっと使ってたんだけど、なまじ1年くらい毎日昼にそのフロアに仕事も無いのに行ってトイレ入るから、ちょっとしたトイレで顔見知り的な現象が起こってしまってると。社員証ぶら下げてっからちょっとした人物情報まで分かってるみてーな状態まで発展してきて、なんかもうその顔見知り的な人にもウンコ知られたくない病の影響範囲が伸びてきつつあるのよ。
で、このままじゃまずいっつーんでハンズのトイレを今日は使って、それを新たな毎日の習慣にしようと目論んだんだけど、ハンズのトイレすげぇ臭えし、紙切れたし、なんかこれからの自分を思ってすっごい凹んだ。
気にしすぎなのは分かってる。良くないのも分かってる。分かってるんだけど、おらぁ何が何でもウンコの気配を出さないっ!!