終わりはいずこへ



今日、女子高生メイクとかに「俺が居なくなっても頑張れよ〜」的なことを言ったら、「マジっすか!いつ辞めるんですか?」と聞かれた。当然気になるだろうなぁ。
「いや、明日が最後なんだけど・・・」
「えええーーー!!ホントですかーーーー!!寂しいなぁ・・・」
なんかこれだけ書くと俺がいかに人望高い人間なのかをアピールしてるだけになるので追記しておくけど、「マジっすか」のくだりからメイクが満面の笑みだった。「いや、明日が」なんて言った次の瞬間には見たこともないような笑顔だった。・・・ドンマイ、俺!!


さて、そんなことはどうでもいいとして、明日で終わりである。「ああ〜この道ももしかしたら最後に通るかもしれねーなー」とつぶやき、雨が降っていたので「さみー!けど雨の中デリバリーすんのも最後かもなー」と、ちょっとセンチメンタルな気分になりながらオープンの雨の中を走っていたわけである。頬をつたう液体は雨だったのか涙だったのか。いや、そんなことじゃ泣かないけど。で、休憩時間、なんか前店長から電話がかかってきた。内容はいたって簡単。「日曜日出てくれないかなぁ」である。


「いや〜キツイっすねー。次の週テスト始まるんすよ」
「そこを何とか」
「さらに俺、もうその時期引っ越しちゃってますよ」
「そこを何とか」
「いやー分かりますよ、人間が異常に少ないこの状況。分かるんですけど・・・」
「そこを何とか」
「俺も買い物とか行かなきゃいけないし第一電車で行くのが」
「そこを何とか」
「ヘルプとかでどうにかなんないですか?」
「どうにもなんない」
「電車代が無いですよ」
「出してやるから」
「電話の回線の工事に立ち会わなきゃいけないんですよ」
「それは朝だべ?夜だけでいいから」
「終わった後すぐ帰んなきゃいけないから20時まで位しか無理ですよ」
「全然大丈夫」
「こっちに戻ってこれるのも18時くらいだから2時間くらいしか働けないっすよ」
「オッケーオッケー。じゃ18−20でいい?」
「あー・・・分かりました・・・」
「悪いな」


もう池袋に引っ越した人間を動員するくらいうちの店は人が居なくなってしまったのだよ。後でシフト見たらなんとこの店始まって初めての社員3人動員、うちのバイト0人の日、ヘルプオンリーの日、地獄だらけだった。日曜日も必要人数の半数のみで構成されたきっついシフトだったのが、引退者を寄せ集めてなんとか回せるような状況にギリギリで踏みとどまってた。そうかー。そうなるわなー。
・・・って俺いつ完全引退できるのさ!メイクに「明日辞める」ってモロ宣言しちゃったじゃない!っていうか往復5時間もかけて2時間のために働くんかい!無理だよ!分かるけど!人居ないの分かるんだけど!さすがに俺は!俺は!・・・都内にもう家を構えてるんだぜ・・・?
完全引退はまだ先のようです。いつになったらこの店は俺を解放してくれるのだろうか。