ターミナル



ものっそい今更なんですけど観てきました。うわー映画見たの久しぶりだー。というわけで感想。今さらネタバレをかましてもアレなんですけど、DVDとかレンタルで見る人も居ると思うので相変わらず「このクソ野郎」とか「この不法就労野郎」と罵声を心の中でつぶやきつつYahoo!のニュースにでも移動していただきたい。


キャストは、
トム・ハンクス ・・・ ビクター・ナボルスキー
キャサリン・ゼタ=ジョーンズ ・・・ アメリア・ウォーレン

監督 ・・・ スティーブン・スピルバーグ


さて、感想。
アカデミー賞を2人あわせて3回も取っているのは凄い。ハンクスはフィラデルフィアフォレスト・ガンプ、キャサリン姉さんはシカゴ。その3作品は全部観たけどやっぱりすごいよね。フォレストガンプは文句のつけようが無い演技だったし、シカゴに関しては姉さんのダンスはレニー・ゼルヴィガーを凌駕していた感があるよ。そのコンビの兼ね合いもどうやねんといったところなんだけども、なにより期待していたのはそのストーリー!
飛行機に乗っているときに母国でクーデターが起きたために、無国籍となってしまい入国できないナボルスキー。彼は空港に留まることしか出来ず、言葉も分からない、金も無いということで空港での生活を余儀なくされる−−その中で仕事を見つけて、恋をして、約束を果たすために奔走する。彼がアメリカに来た理由はなんだったのか、恋多きスチュワーデスのウォーレンとの恋はどうなるのか・・・というのが大まかな流れ。
で、ストーリーがやっぱりなにより面白いよね。空港での生活。無人島に漂流したわけでもないし。言葉の分からないなかでのさまざまな出会いやら心温まる物語、とおいらのツボを突きっぱなし!
トム・ハンクスはおいらがとっても好きな俳優であります。作品別でもガンプやらライアンやらキャッチ・ミーやらグリーンマイルやらで結構見てます。今回で6回目。もしかしたら俳優別で一番この人の映画を観てるかも。
今回もその置かれた状況を決して不幸極まりない事態のように捉えることも無く、一生懸命に生活するさまは観ていてほほえましい。
まぁその流れでほほえましい人間ドラマが数多くあって、恋の橋渡しをしてあげたり、税関でとっつかまったロシア人を助けたり、みんなの信頼を得ていくわけです。そういう友情?仲間意識?的なものにおいらは弱い。結構じーんとしながら観れました。
でキャサリン姉さん演じるスチュワーデスとの恋物語。これは実はそのストーリーの中ではいらないんじゃないかとおいらは思いました。本筋の流れとは一線を引いてる。でも彼女との食事の約束をなんとか取り付けて、彼の友達の皆でそれをなんとか成功させようと食事をするために空港から出れない彼に、空港内にレストランを作ってもてなす姿はとっても心温まる。おまえら、いい奴だ!みたいなね。でも必要か?といわれたらそうでない気もするのだよ。
その本筋の流れなんだけど、やっぱりスピルバーグらしいかな。えらいこの人の映画はハッピーエンド多いし。完璧に終わらすんですよ。飽きさせない展開と、いいストーリー。で、ハッピーエンドで終わると。まぁちっさい話のままでも良かったような気がするんだけどこの人の作品の場合はそういう尻切れトンボは嫌なんだろね。しっかり終わる。
ハンクスさんは今回はガンプを思い出すかのような、ドジなんだけど一生懸命、才能がある男という役です。グリーンマイルとかライアンみたいな、頼れる上官的な役も結構好きなんだけど今回みたいなドジな男の演技の方が実はおいら自信は好きです。コメディの動きみたいな感じかね。合っているというかこの人の演技が上手いのか。多分両方でないかな。やっぱいいよね。
キャサリン姉さんはなんと言ってもその魔性の女っぷり。番宣だけ観てたらなんか結構いい感じの女の人なんじゃないの?と思わせておいてかなりの尻軽。それのせいでストーリーから若干浮いちゃってるわけです。こんだけ心温まるストーリーを見せておいて尻軽女に魅せられる一生懸命な男は、なにやらガンプを思い出すことさえあります。あの時は尻軽というより悲惨極まりない女なんだけどね。でも美貌はすげい。妖艶さに磨きがかかってます。
ナボルスキーが空港で生活するのを快く思っていない嫌がらせの上官役もいい演技してたかな。彼が中途半端だとナボルスキーのいい人っぷりが引き立たないのですよ。物凄く石頭で頭でっかち。悪役極まりないんだけど、絶対必要。
というわけで長々書き綴ってまいりましたが、作品、面白かったです。DVDも出ると思うので、ハンクスさんの演技に酔いしれたい人、キャサリン姉さんの美しさに酔っ払ってしょうがない人、いい話が好きな人は観てみると面白いんじゃないでしょうか。