真ん中一本!



俺がネットゲームを完全に生活から排除したのは、ひとえに「強い奴が偉い」みたいな風潮だけは結局好きになれなかったのが原因のひとつ。だって、学生とかならずっとゲームしてても何も社会に迷惑かけてるわけじゃないし、無職ならなおさらだからな。でもそんな奴が一目置かれるのも間違ってるし、判断するものさしも見える強さしかないからしょうがないのかもね、と思って辞めた。今思ったらあれは嫉妬だったのかもな。
今俺がちょっこすはまってるダーツはどうだろう。やっぱりある。すっげー豚ではぁはぁいってる奴でも、真ん中三本決められたりすると「スッゲ!」ってなるのと同時に「ま、どうせ暇人なんだからずっとダーツしかやってこなかったんだろ」という嫉妬心は当然自覚できるくらいにムクっと起き上がる。
まぁ普通に考えたら何でも自分の時間を使ってきた奴はそれなりに腕が上がるもんな。俺もバッティングなんだかんだで4年もバッセン通ってて、やっぱ自信あるし、ボールもちゃんと飛ばせるもん。でも彼女連れで来て、空振りしまくって「あれ、調子わりぃ俺」って叫んでる奴は飛ばしまくってる俺のことを「どうせ野球部かバッティングやりまくってるだけの人間だろ」ってちょっと僻んでることだろうと思う。趣味ってそういうもんなのかな。
だからこそ楽しさをなくしちゃいけねぇ。楽しくなくなったら嫉妬だけですぐムカつくだけの趣味になる。ダーツはそうはしたくない。とりあえず楽しんで、上手くなる。